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一口馬主の安い馬をどう取り扱うか?高い馬はどう考えるか?

一口馬主研究会

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どうせ馬を持つなら、G1を勝ちたい!

そう考えるのは普通のことかと思います。
しかし、キャロットクラブ、シルクホースクラブ、サンデーサラブレッドクラブ、etc。。。
社台系グループといわれるクラブでも、重賞を勝つような馬は年に1~3頭程度がいいところ、100頭近い募集馬がいながらにして1~3頭ということは、重賞馬に巡り合える確率は大きくても3%程度ということです。

なので、もう一つの側面として、稼いできてくれる馬に出資することで、一口馬主ライフを長い間続けていくことができる原動力にもなり、そうやって続けているといつか重賞級の馬に巡り合えるかもしれないということにつながるのではないかと思います。
そこで、今回当記事は2000万円を境に、安い馬、4000万円を境に高い馬と定義したうえで、それらの価格帯の馬の取り扱い方、出資可否判断はどうなるのかを私なりの考えで考察してみようと思います。

安い馬は勝ち上がりと丈夫さ重視!

まずは、2000万円未満の比較的安価な馬について考えてみました。

例えば1000万円の募集馬の場合、将来、未勝利戦で1勝してくれれば馬代金はもう50%回収してしまうことになります。
そして、1勝さえできてしまえば、あとは調教師がもう馬房に空きが無いので引退させたいと言ってこない限りいつまででも出走はできます。
もちろん勝てないまま2桁着順を何度も繰り返すようでは早々に引退させられてしまうと思いますが、それなりに入着を繰り返すようでしたら、息長く現役を続けられるでしょう。
なので、重要なのはまずは勝ち上がりです。
未勝利戦で勝てそうかどうか、というのが大変重要です。
安価な馬にはいくつも理由がありますが、キングカメハメハ産駒やロードカナロア産駒でも2000万円台の募集価格という馬はざらにいます。
こういう馬は生まれが5月とか、少し小さいとか、手術の履歴があるとか理由があって安価に設定されています。特に遅生まれについては、産まれが遅ければ遅いほど、デビュー時期に影響してきます。
デビューは早い馬だと2歳の6月です。そして、どんなに遅くとも3歳の夏には未勝利戦が無くなりますのでそこまでにデビューをしないと未出走のまま引退となります。
生まれてたったの2年間でデビューですから、その産まれた月が1月と6月では、成長過程も半年ずれても仕方がありません。
2歳の6月に始まって3歳の夏には未勝利戦が終わっていきますので、約1年の間に勝利しないといけません。この生まれ月の差の半年というのはかなり大きくなります。
なので、勝ち上がれそうかどうかを見極める必要があります。
そのための要素としては、過去の近い血統の勝ち上がり確率や、種牡馬や母馬の仕上がり速度、早熟性などを見る必要があります。
メジロマックィーンやテイエムオペラオーが種牡馬として大成できなかった一つの理由としては晩成傾向が強いことがあると思います。
4歳から本格化するとした場合、3歳までに勝ち上がっておかないと本格化した能力を発揮できませんから。結果本格化前に出るレースがなくなり引退ということになります。
そういう馬が多かったのではないかと勝手に思っています。

【重要】クラブの規定をチェック!!

クラブによっては未勝利のまま未勝利戦が終了したら、そのままJRA登録を抹消し、サラブレッドオークションにまわしたり、牝馬であれば即引退繁殖にまわすというクラブも多いです。
そして、クラブによっては地方馬主としても登録していて、ファンド継続のまま地方へ転厩参戦、JRA復帰条件を満たすまで地方で走り、条件を満たしたらJRAへ復帰させるクラブもあります。
また、クラブによっては再ファンド前提で地方転厩させ、地方在籍時は別の馬主へ一度譲渡し規定を満たしたらクラブへ戻すという制度をやっているクラブもあります。
しかし、これは馬主名義の変更が伴うので地方での出走に多少時間がかかってしまうことがあるので、できればクラブ所属のまま地方に行ってくれるクラブを探す方がいいでしょう。

なににせよ、勝たなければ先が無いのが競馬の世界です。安馬の場合この勝ち上がりが特に意味を持ちます。

丈夫さがあれば何歳でも走れる

会社のように定年の規定があるわけではないのが競馬レースの世界です。
通用するかどうかは別問題として、6歳だろうが8歳だろうが、走らせることは可能です。
ただし、1勝以上していないと出走するレースがありません。
1勝さえしていれば1勝クラスに出走することは可能で、除外になっても次走に向けて権利を取れる可能性があり、除外後は優先的に出走できる可能性も生まれます。
しかし未勝利で1勝クラスへの出走となると、まずこの除外が頻繁でまともにスケジュールなど組めないでしょう。
なので、未勝利のまま、3歳夏を超えると、引退か売却か地方かを迫られます。

運よく勝ちあがることができれば、その後はとりあえず出走できるレースはあるので、走らせることはできるでしょう。
もちろんたまに入着しないと、毎回2桁着順ではいけません。
たまに入着、巡り合わせが良ければ表彰台というのをコツコツ繰り返していけば、安馬の場合は馬代金も、預託料もペイできる可能性がかなり高まります。

重要なのは、勝ち上がりと丈夫さです。

このように、安馬に大きなところを期待してもダメかなと思っています。
ただし、いざデビューしてみたら新馬戦で圧勝しちゃった。。。なんてこともたまにあります。
そういうときは、そうなってから期待すればいいのです。

高額な馬は勝ち上がりなんてことを言っていられません。

4000万円(400口募集で1口10万円)を境に高額と考えた場合、安馬とは違い、勝ち上がりなどは当然のことであって、それだけでペイできるものではありません。
逆に考えれば高額馬で他のデータが良かったとしても、勝ち上がりに不安がある高馬はぜったに手を出してはいけません。
未勝利引退などしようものなら目も当てられないことになります。
私は高額とみなした募集馬は総合評価の勝ち上がり確率は最低ラインで50%をめどに考慮します。
もちろん母系の勝ち上がりも良くないといけません。
どちらかだけが良くてどちらかが悪いという時点で評価はBクラス以下とします。
考えても見てください。
安馬であろうが高馬であろうが、デビューはまず新馬戦。
勝ち上がりができるまで未勝利戦で、賞金は馬代金が高くても安くても同じです。
なので、安馬の方が回収はしやすいですが、安いのには理由があるわけです。そもそも勝ち上がれない可能性が高い馬であることがおおいにあるわけです。
ということは、この勝ち上がりを見定めることができればかなり安定した回収率を誇る出資馬の陣営ができることにもつながるのかなと思います。

募集価格が高い理由

高馬はなぜ高いのか。。。と言うと、一つは種牡馬がトップサイアーであること、もう一つは母親が重賞馬輩出しているなど名牝であること、そして最後に、募集価格に込められただけ、上のクラスに登れるかもしれないという期待です。
勝ち上がりより、その種牡馬、その母馬のポテンシャルから期待を込められた値段になります。なので、高いからまず勝てると考えない方がいいでしょう。
そう考えた方ほど、高い買い物をしたのになんで未勝利で足踏みしてるんだ!と怒るわけです。そして、1勝しても1勝クラスで足踏みすると、なんで1勝くらいで。。。となります。
すべてが期待通りに行くわけではないですからね。その点を割り切って高馬は検討しなければいけません。
勝ち上がりで値付けをしたわけではないのに、高いから勝てると考えてしまうのです。
勝ち上がりできない馬には上に登りつめるための権利すら生まれないのです。
なので、勝ち上がりは特に高馬の場合は必須というか当然です。

そのうえで、どこまで上り詰められそうかを判断する必要があります。
母系の過去の輩出馬で重賞級はどれだけいたのか、兄弟は?叔父や叔母は?と、まずは牝系の実績を見て、種牡馬の実績を見て、そのうえで配合の相性やインブリードなどを見て、短距離血統かクラシック向きか、早熟か晩成かなどを見ながら判断しているものと思います。
私の血統診断はもう少しだけシンプルに、同系の配合で1億円以上の賞金を稼いだ馬が何%いたかというデータから、当馬がそうなれる可能性を模索しています。
ちなみに全体平均の1億越えは約1.3%程度です。
1000頭に13頭くらいしか1億は超えないんですね。年間1万頭といわれる同級生産駒で言えばそのうち130頭ほどが1億超えです。
それを求めようと言っているのですがら、やはり大変なことですね。

安馬・高馬。。。どう考えて立ち回ればいいのだろうか

これは私の考え方なので、正しいかどうかなどはわかりません。
私は各年度5~10頭程度に出資するとしてその組み合わせはこのように考えています

  • 安価な馬でしっかりと稼ぐことができる馬で総額1億程度(2000万以下の募集価格で5~7頭程度)
  • 夢を追いかけたいそこそこ高額な馬で1億程度(3000~1億程度の募集価格で1~2頭程度)

の合計2億程度の募集総額の中で組み合わせることで、馬主孝行な馬がきっちりと飼い葉代を稼いできて、夢を追う馬のうち何年かに1頭でも重賞級になってくれれば最終的には大儲けになるのかなと。そう考えています。
一口馬主は、趣味としてはお金のかかる趣味だと思います。
なので、実益の部分と夢の部分をきっちり予算分けして、毎月の配当が0円ということが無いように、複数頭に分散しながら、安定して収入も増えていくようなポートフォリオを組むことで長い間楽しめるようになるのではないかと思っています。

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