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購入した投資対象馬~ミンナノヒーロー(ミンナノアイドル17)~

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2019年12月24日をもって入厩が決まり募集が終了しましたので、購入した競走馬を公表したいと思います。

今回投資したのはミンナノヒーローという競走馬です。

ミンナノヒーロー~ローレルクラブ~

ローレルクラブは牧場系といわれる、中小の生産牧場が寄り集まって構成するクラブです。
一口クラブには、まず、競馬界のリーディングを引っ張る社台グループの息がかかった社台RHや、キャロット、シルクホースクラブなどの社台系、そして、ローレルクラブやヒダカブリーダーズユニオンのような中小牧場の組合のような要素が強い牧場系、ライオンホースクラブのような市場取引の馬を積極的に募集する市場系、ラフィアンのような相馬眼で勝負する独特のクラブなどがあります。
ローレルクラブのような牧場系は、マイナーな血統の馬が多く、また、牧場が提供する形をとることが多いので比較的安価な馬が多いのが特徴です。
社台系ではないので、重賞・G1級は多く排出できませんが、中にはとんでもない馬も含まれていることもあります。
募集価格が安価ということもあり、収益的にプラスに転じるような馬も中には含まれており(全然ダメな馬も結構います。)、投資という観点からしたら社台系よりリスクが小さい馬が結構いたりします。
今回のミンナノヒーローはそんな視点から見ていい馬だなと思いました。

投資に至る背景は、現在2歳でデビュー間近

投資に至る背景で大きかったのは、現在すでに2歳を迎えており、さらには現在の育成牧場からそろそろ入厩させるかもしれないという直前だったことが1つにあります。
どうしても、一口クラブの性質上、入厩前までに募集を締め切る必要があり、それをさかのぼると、1歳馬の時点で募集を行い、2歳はデビューする年になるのでほとんどの場合投資してから1年程度はデビューまでに時間がかかってしまいます。
待ちきれないというのも一つです。
その点今回の当馬に関しては本当の入厩直前(実際投資を決めて1週間で入厩が決まり募集終了となりました)だったというのは投資に踏み切る一つの大きな要素となりました。

血統的背景

じつは、ローレルクラブは当馬以外にまだ3頭ほど2歳馬の募集をしています。
その中でなぜこの馬を選んだのか、と言うと、それは先般から記事にしているように血統的な背景から【稼いでくれるかもしれない】という血統的な妙味があったからにほかなりません。
そこで今回診断した結果を皆様に少し解説したいと思います。

父系統・母系統から導き出す期待獲得賞金は、募集価格程度以上がいい

まず、血統的な診断を行う際に、いくつかの絞り込みをするのですが、まずは、当該馬の父と、母系に眠る父系(母の父・母の母の父など母父系)から導き出せる平均獲得賞金を導き出します。
あくまで平均なので、中には10億円以上稼ぐとんでもない競走馬や1勝もできないまま引退してしまう馬もいます。そんな過去の競走実績から導き出す平均獲得賞金なのですが、これがなかなか面白い狭い範囲の中ではあるのですが、それでも、差が出るのと、募集価格と、この期待値にあまり乖離が出てしまうと、期待ができないと判断できます。
今回のこの対象馬は、この平均獲得賞金額は1680万円と、募集価格を少し超えるくらいの額面が出てきました。
また、父のゴールドアリュールの平均獲得賞金額は約1600万円なので、この組み合わせ自体が、父の平均賞金を上回ってくれそうな期待値のある血統背景であるということです。
これが、ほかの募集馬でもいろいろ調べてみるのですが、まず、募集価格を上回る平均獲得賞金が出るケースは30%程度です。また、募集価格を上回る期待値を出した馬は、期待値が下回る馬より走ってくれるケースが多いのも事実です。
ようは、募集価格が妥当かどうかの基準といえるのがこの平均獲得賞金です。
なので、そういう意味では本馬については妥当な価格がついていると判断しました。

勝率は種牡馬の影響が強い?

サイアーランキング上位の種牡馬というのは相対的に種付け料が高くなります。種付け料が高くなれば生まれた仔馬の価格も相対的に上がるのは自然の流れです。
またこの話を逆に考えていくとわかるのですが、サイアーランキング上位の種牡馬の産駒は【走る】から、サイアーランキングで上位になるわけで、自然に勝率であったり、アーニングインデックスが高くなったりするわけです。
ただし、種牡馬だけが勝率を構成するわけではなく、父の父であったり、母の父であったり、要は単発の【血】だけで推し量っても、正しい計算はできないと思うので、母系・父系合わせて組み合わせた過去の成績からその組み合わせに対する【勝率】を導き出すような計算プログラムを組んでいます。
例えば同じディープインパクト産駒であっても【母馬】の系統によって、勝率が10%にしかならなかったり40%という高い勝率を導き出したりします。
ただし、先述のように、いい種牡馬の産駒ほど、勝率は良くなる=いい種牡馬の産駒なので募集価格も高くなる傾向にあるわけですから、募集価格に相対して期待勝率も高くなる傾向にあるのは間違いないです。
しかし、そんな中からも相性のいい母系との組合せ次第では思わぬ期待値を出すことが時としてあります。
そういう馬を探すのが今回の趣旨の一つでもあります。
今回は投資種目として競走馬に投資をしようというコンセプトですので、募集価格は、安価であればあるほど、回収できる可能性は高くなります。
なぜなら、レースの賞金は一定であり、高額の馬であろうが安価な馬であろうがデビューは新馬・未勝利戦ですし、勝ち進めば1勝クラス・2勝クラスとステップアップしていくのは高額の馬でも安価な馬でも同じです。
なので、同じ賞金がもらえるサークルの中なら、より安価な馬の方が、資金を回収できる可能性は高いので、安い馬であればあるほど期待値は高くなりますが、走ってくれなければお話になりません。
そんな中で、私が狙っている価格帯は、募集総額3000万円以下までの募集馬です。
そして、3000万円以下までの募集価格の産駒の血統診断をして出てくる勝利期待値の平均的なところは15~25%程度です。
15%程度であれば、7頭に1頭、25%で4頭に一頭です。(これは1勝できる確率なので、残りは未勝利ということになる。)
この程度だと、投資種目としては少しリスクの方が大きくなってしまいます。
なので、せめて30%程度、3頭に1頭は勝てる程度の勝率を期待したいです。3000万円以下で期待値30%オーバーの馬となると中々いません。
募集価格で追いかけると30%を超してくるのは大体5000万円程度の募集馬からです。
5000万円クラスになってくると、サイアーランキングトップ10クラスの種牡馬に、重賞勝ち程度の兄弟がいる牝系の組み合わせ程度になってきます。
それは血統表を見ただけでも、これは走りそうと思うのですが、5000万クラスは最低オープン馬クラス程度に走ってくれなければ回収できないクラスです。

ミンナノヒーローの勝利期待値は30%オーバー!

本馬ミンナノヒーローに戻ります。実はこの馬の勝利期待値は32%と、募集価格から見るとかなりの高率です。
これは、父ゴールドアリュールの勝ち上がり率がいいこともさることながら、その父のサンデーサイレンスが作ってきたサンデーサイレンス系の勝ち上がり率の良さにぷらすして、母系のサイアーラインがもつ、勝ち上がりの良さが加味された結果が出ています。
この募集価格でこの勝ち上がり期待値の良さは特筆ものです。
また、未出走馬を含まないこの血統背景の平均勝利数は1を超えるので、ならしてみたら平均して1勝する血統背景であるというのも、この募集価格ではなかなかいません。
(3000万円以下の場合、0.6~0.7勝程度、ディープインパクト、キングカメハメハクラスの種牡馬で1~1.3勝。ミンナノヒーローの期待勝利数平均は1.03勝と出た。)

この2つの診断の時点で、期待値は募集価格を上回り、勝ち上がり率が30%を超えて比較的安価な募集価格なので、すでに買いの気配は濃厚です。
おまけにデビューが目の前と三拍子揃ってしまっています。
しかし今後の募集馬の診断のために、もう少し踏み込んだ診断もするようにしています。

勝ち上がった場合の平均勝利数

かの大種牡馬サンデーサイレンス産駒でさえ、勝ち上がり率は50%に満たなかったのが、競馬の世界です。
サンデーサイレンスの産駒でさえ、2頭に1頭以上は未勝利で引退しているのです。
そのくらい勝ち上がりというのは難しい世界です。
逆に1勝した馬は未勝利の馬とは全く違うということでもあります。
なので、1勝以上した馬の平均獲得賞金と、平均勝利数を出すようにしています。
本馬については約4500万円、平均勝利数3勝と出ました。
こちらについても先述の血統診断同様、募集価格に相対して数字が上がります。
3000万円以下の場合、期待獲得賞金が3500万円、期待平均勝利数が2.5勝程度ですので、本馬についてはこちらの数字もかなりいい数字が出ています。

母系統の血統診断

父馬は、多い種牡馬であれば年間100頭以上に種を付けますが、母馬は1年に1頭しか産めません。
なので、父馬はもちろん重要ですが母親の系統というのも大変重要です。
母系には華麗なる一族などといわれる、ファミリーに何頭もG1馬がいるようなサイアーラインがあったり、サンデー系に合いそうな非サンデー系の外国馬が新しい牝系のサイアーラインを構築しようとしていたりします。
そんな母系も重要で、こちらは獲得賞金より、勝ち上がりに関して重視してみます。
母系は、母・母の母・母の母の母と、母系だけを追いかけた過去の実績から勝ち上がり率を計算します。
このような分析をするとかなり面白くて、華麗に見えるけど、勝ち上がり確率で見ると期待値があまり高くない高額の募集馬がいたり、まったく目立つ牝系ではないので安価だが、勝ち上がりだけは良い牝系があったり、バランスが取れていて、父馬次第で良くも悪くもなる牝系があったり千差万別です。
しかし、こちらも募集価格に影響するので、募集価格が高い馬ほど、牝系からくる産駒に重賞勝ち馬が含まれていることも多いのです。
今回の血統診断では、まず勝ち上がれそうな馬を探すという意味で、母系の産駒実績で勝ち上がりの良い牝系であるかどうかを判断するわけです。
こちらは3000万クラスの場合、~30%程度とやはり高くならない傾向にあり、5000万クラス程度になってくると45%程度になってきます。
今回のミンナノヒーローは、母のミンナノアイドル自身は当馬が2頭目の産駒で兄は父も同じで4500万円稼いでいます。
ただサンプルは1頭しかいないので母系3代まで広げて調べてみます。
勝ち上がり率は25%、平均獲得賞金は850万、全兄は4500万の獲得賞金というのがこの牝系で見えるデータです。
また、受胎しにくい系統のようで母系3代でサンプル頭数が7頭は非常に少ない数字です。
しかしもう生まれてしまっている馬に受胎率はあまり関係がないので勝ち上がり率を気にします。
25%というのはこの募集価格の母馬としてはむしろいい方でもある程度の確率なので、加点はできないが減点するほどでもないという感じです。

母の父オグリキャップの秘められたパワー

平成の時代の幕開けとともに、当時若手だった武豊を背に、伝説をたくさん生み出したアイドルホース、オグリキャップ。
皆さんもご存じのとおり、大変残念なことに、オグリキャップは種牡馬としては大成できませんでした。
また残念ながら、そんなにたくさんの産駒も残しておらず、勿論、父オグリキャップという種牡馬は存在しない(もしかしたら種牡馬として入るのかもしれないが、その産駒が競走馬としてデビューしたという話は聞いていない)。
しかし、母馬の父がオグリキャップという馬はまだ何頭か残っています。
母の父オグリキャップという形でこの先種牡馬が現れてくれれば、サイアーラインニかろうじて名が残るのですが。。。
話はそれてしまいました。
このオグリキャップの母の父(ブルードメアサイアーといいますが)としての能力は、少し注目しておいてもいいのではないかと思います。
母の父としての成績はそこまで悪くなく、勝率は32%ほどです。サンデーサイレンスの母の父としての勝率は36%、トニービン・ブライアンズタイムで33%程度、母の父としての成績が図抜けてよいといわれたマルゼンスキーの勝率で40%です。
これら大種牡馬と、そん色のない勝率(と言っても、サンプル頭数が少ないので1勝で大きく変わる可能性がありますが。。。)を誇る母の父としてのオグリキャップは、母の父であればマイナスの血統ではないということです。
また、もともとオグリキャップは父がダンシングキャップというダート血統で、自身もデビュー当時は笠松競馬場という地方競馬出身です。
たまたま異常な高い能力を持っていたので中央入りしてからは芝路線を歩み、引退レースの有馬記念ではドラマのような価値を上げたので芝馬のイメージが強いですが、現代ほどのダート路線が確立されていたら、もしかしたらダート戦線で無敗を誇るとんでもない化け物だったかもしれません。
そんなダート血統のオグリキャップに、サンデーサイレンス系の中でも特にダートに強いゴールドアリュールが父です。
これはダートで能力を発揮するはずです。
全兄は、気性の荒さなどが災いして、去勢しセン馬となっています、おそらくその絡みで顔に砂がかかるのを嫌がるので芝路線を歩んでいるのではないかと思っています。
ミンナノヒーローは気性は荒くなくむしろおとなしいそうで、また、小さなことで動じるようなことが無い肝の座り方をしていると牧場長が言っています。
なので、兄のように気性の絡みでダートが走れないということもなさそうです。
だからと言って芝がダメというわけでもなさそうですので、この血統の組み合わせは面白いと思っています。

全兄が募集価格以上を稼いでいる

父も同じ全兄である競走馬が4500万円を稼いでいるというのはかなり大きな考慮点です。
現在競走実績のある兄弟はこの1頭のみなのでそれ以上何かを言えることはないですが、母系の血統診断からも、マイナスになる血統ではなさそうであると判断しました。

12月まで入厩が遅れたわけ

さて、血統診断からは投資価値があると判断していますが、次に大事なのはデビューできるかどうか、勝てるのかどうかの2つです。
実は競走馬というのはデビューもできないままに引退してしまう競走馬もたくさんいるのです。
一口クラブの場合そのような馬というのはほとんどの場合けがによりレースに出走させることもできない状態で引退ということです。

同じように現在(2歳12月の時点で)、まだ入厩していないというのはさすがに遅れている状態です。
入厩が遅れる理由はいくつかありますが、一口クラブの馬の場合、やはり脚元の不安から、本格的な強めの調教に至れないと調教師が判断して、牧場近くのトレセンに入れっぱなしにしているケースが多いように見受けられます。もう一つは競走馬としての能力が大変低く、走らせても勝てそうな見込みがなく、調教師が馬房が埋まってしまうことを嫌がって入厩させてくれいないことなどがあります。
だからこそ、この12月の段階で入厩もできていないような馬というのはそのまま引退してもおかしくありませんし、仮にこの先入厩して出走したとしても勝てそうにない馬が結構多いのです。
ここから先は募集中の競走馬一頭一頭を個別にその入厩できていなかった理由を探し出し、この先に影響する遅れなのかどうかを見る必要があります。
今回投資したミンナノヒーローの元であるローレルクラブにはこの馬以外に2歳馬は3頭まだ募集をしています。
募集がかかっている馬はまだ入厩時期が未定の馬です。
それら各馬のレポートを見てみることにしました。

足元の不安とケガによる遅れ

ミンナノヒーロー以外のその3頭はどれも、足元に不安があり、トレーニングも、ダクからキャンター程度で、本気の追い上げはまだまだできていないレポートが出ていました。
中にはすでにけがをしてしまい手術をしている馬もいます。さすがにこのような馬は血統的な妙味があっても買えません。

ミンナノヒーローは・・・少しだけ違った

今回の対象馬ミンナノヒーローの過去のレポートを見てみました。
訓致に入った段階からたまに脚元が張るという報告がなされており、その都度休ませてきたようです。
休ませると腫れも引いてまた調教をすると繰り返してきていました。
その時点では、夏には入厩できそうだったようですあ、そのタイミングでソエを発症し少し調教を緩めるに至っています。
そして、10月から11月にかけてソエの影響も次第に解消され、11月後半から12月にかけてじっくり乗り込み、併せ馬で未勝利入着クラスの馬に楽に先行する程度まで仕上がってきたという経緯です。
少し弱いところが出ているけど次第に解消されていくという流れと、何となく大切にされていて疲れや腫れに敏感になって少し遅れた感じに見受けられました。
そして、11月後半から足元の不安が解消され、本格的に追い切り始めたところ、それなりの走りを見せているようで期待がむしろ持てそうだという判断をしました。
また、調教師は夏にも入厩させ秋競馬シーズンにはデビューをさせたい腹積もりでしたがソエが発症したことで、遅れてしまったことを公開するようなコメントも出しています。
ただ、秋からこの12月にかけて、軽めの運動から、販路調教をじっくりと乗り込んで調教してきた結果、競走馬としての能力は開花しつつあるように見受けられました。
最新の調教動画を見ると、母の父オグリキャップの癖がそのまま遺伝したかのように、顔を少し斜めにしながら走っている姿はまだまだ子供の姿です。
それにもかかわらず少し強めに追っている出走経験馬(未勝利・入着級)に遊び半分で走っているミンナノヒーローが先着するという調教です。
少なくとも、未勝利戦でどんジリってことはなさそうかなと感じさせる最新の動画でした。
よって、入厩の遅れについては気にする必要はなさそうで、あとは足元に疲れがたまりやすい体質が、まだ幼いからであれば万全なのですが。。。というのが現在の現状です。

中々こういう感じの遅れはないものなので、大変レアケースで掘り出し物の競走馬に巡り合った感じがしています。
これであれば1600万円の募集価格なら・・・投資価値はあると判断したという次第です。

12月中に厩舎近くのトレセンへ移動・入厩からデビューへ

12月中に厩舎近くのトレセンへ移動することが決まりました。
そのスケジュールでいけば、1月中に入厩し、早ければ2月にデビューを迎えそうかなというところです。
最近は走る気を見せていること、併せ馬を行うと、闘志むき出しで追いかけることなどが報告されています。調教師もかなり走る気を見せていて期待が持てそう。早くデビューさせたいとコメントしていることからも、少し期待が持てそうだなと思っています。

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