日曜日の静寂

静かに。そして、強く生きていきたい。一口馬主とFXと。

一口馬主的においしい母の父はどの馬?

一口馬主研究会

サイト内検索

前回の種牡馬記事はなかなか好評でした。
こちらも第二弾、第三弾と、もっとエコでいい種牡馬を見つけていきたいと思います。
今回は母の父に焦点を充ててみたいと思います。

母の父は結構重要?

サラブレッドに限らず、世の哺乳類のほとんどの子は、父と母から生まれます。
父親の要素と母親の要素を兼ね備えながら生まれてきます。
その父も母も、自分たちの父や母から生まれてきます。
なので、子どもは親に似るのと同時に祖父母にも似ます。
これが遺伝ですし、そうやっていくことで、生き残りやすい要素を残した者たちが子孫を残していくことで進化します。

なので、母親、とりわけ母親の父親いわゆる母の父(母方の祖父)というのはかなり重要で、同じ種牡馬でも母の父次第で距離適性や気性などが変わってくる傾向もあります。

母の父は包容力のようなもの

母の父、昔の日本の馬産ではマルゼンスキーという種牡馬が最高峰の母の父といわれました。
マルゼンスキーは父・種牡馬としてもホリスキーやサクラチヨノオーなど大物も出していますが、母の父としての成績の方が特筆すべき馬が多いのです。
例えば、ライスシャワー、ウィニングチケット、メジロブライト、スペシャルウィークなど、その時代歴史を彩った名馬を多数輩出しています。
母父としての勝率4割、アーニングインデックスも1.35と、種牡馬多岐にわたってくる母父としてのデータとしてはとんでもない数字を出しています。(流行真ん中はEI1.0で、母父は種牡馬が多岐にわたるのでなかなか1.0を超えないのが普通。)

母父としての良い特性は、距離や馬場適正は万能で、パワーのある種牡馬が母父となったときによく出るものと考えられています。
マルゼンスキーはまさにそのような種牡馬でした。
マルゼンスキーの父ニジンスキーがこの傾向にあった種牡馬で、距離も馬場も万能でダート馬も芝馬もバケモノをたくさん輩出した種牡馬です。

近年の馬産は少し事情が違う?

キタサンブラックという歴史的名馬が現れました。
父はブラックタイド、あのディープインパクトの全弟です。しかし、ブラックタイドはブラックタイドであって、ディープインパクトではありません。
なので、キタサンブラックのデビュー前の評価はそこまで高くありませんでした。というか、ほとんどあまり馬で、北島三郎さんが日高の馬産地を応援する意味も込めて買ったと言われています。もちろんサブチャンも馬産地もここまでの期待はしていなかったと言われています。
また、母の父はサクラバクシンオーということで、日本の種牡馬の中でも距離適性の短さはトップクラスの種牡馬でした。
もともとディープインパクトもそういわれていましたが、距離適性は短い方が良くマイル前後と言われている母親系統ですから、この血統を見る限りではよくて安田記念やマイルCSというところを考えてしまいますが、結論を言えば、クラシックは菊花賞、古馬になってからは春の天皇賞を勝っています。血統表を見る限りでは、誰しもがこのような予測はできなかったとおもいます。
近年の配合には思ったより距離適性が短そうな母の父という大物も少なくありません。
スピードを掛け合わせることで余りあるスピードで押し切ってしまうようなそんな配合を好む傾向にもあるのかもしれません。
また近年のJRAは、2~3歳時の勝ち上がりについて非常に厳しくなってきていて、21年度からは新馬戦は2歳までとなりました。
恐らくその分は未勝利戦に回って、少頭数を避ける意味合いもあるのでしょうが、大昔は3歳以上未勝利戦というものまでありましたし、今は3アウト制という制度があって3戦連続2桁着順の場合出走制限が課せられ、数か月出走できなくなります。事実上の退場宣告で、トータルで4戦でJRAからは引退する馬が増えました。
長距離晩成型の競走馬は本格化する前に引退を余儀なくされる傾向なので、生粋のステイヤーが少なくなっていることも遠因にあると思われます。

では、近年で見る、母の父はどうなのか見てみたいと思います。
また、一口馬主を投資としてみたときにお得な母父はどのような馬なのかも一緒に考察したいと思います。

アグネスタキオン

私がイチオシしたい母の父はアグネスタキオンです。
自身は皐月賞まで無敗の4連勝。幻の三冠馬といわれたほど強かったお馬さんです。幻のクラシックホースはマルゼンスキーも言われていましたね。(当時はマル外はクラシックに出走できず、裏街道で無敗の8連勝しました。)
そして無敗のまま引退しているので距離適性や馬場適正はわかりませんが、前弟に当たるアグネスフライトがダービーを勝っていることからも距離適性に幅はありそうです。
そして、自身の種牡馬成績を見ると、芝よりダートの方が勝率が良いくらいですから、種牡馬として馬場適正も万能といえると思います。
こう見ると、かなりマルゼンスキーに近いものがあります。
自身の父がサンデーサイレンスということで、ディープインパクトやハーツクライなどのサンデー系の種牡馬を掛け合わせると近すぎるため、非サンデー系の種牡馬が中心になります。
今の時代ならキングカメハメハとその系統の種牡馬と合わせるといいのかなと思います。また、非ノーザンダンサーなので、その点からもノーザンダンサー系の種牡馬も合わせやすいでしょう。
ロードカナロアを掛け合わせると、濃いインブリードはないので、かなり面白くなります。

ただ、そこまで産駒頭数(繁殖牝馬)も多くなく、一口に回ってくる可能性も少ないかもしれませんのでその点は要注意です。

スペシャルウィーク

アーニングインデックスが1を超える母父成績のスペシャルウィーク。
母の父としてサートゥルナーリアや、エピファネイアなど大物も多数輩出しています。
自身の持つ奥深さを孫に伝えるのでしょうか。
サートゥルナーリアにしてもエピファネイアにしても奥が深く、現役時代も面白いのですが種牡馬としても面白い評価をされています。
エピファネイアなど、初年度産駒からG1馬を輩出していますのでやはりその奥深さが出ているのかなと思わせます。
ただし、スペシャルウィークは世にも認められたトップサイアーであり、ブルードメアサイアーとしても一流と認められているので一口馬で募集がかかっているときはそこまで安価に出る馬はいないでしょう。
価格との勝負になりそうです。

オルフェーヴル

オルフェーヴルが母父という産駒はそろそろ登場してくるでしょうが現状ではまだそろっていません。
しかし、自身の現役時から、ここまでの産駒の成績を見ていると、母の父として大成する要素は十分です。
スペシャルウィーク以上に奥が深いと考えます
オルフェーヴル自身の母の父はメジロマックイーンと、日本競馬生粋のステイヤー血統であり、連綿と紡いできたメジロのステイヤー血脈です。
父としては、現代の競馬についていけなくなりましたがその豊富なスタミナとパワーは、母系に入ってこそだと考えています。
実際、父としての成績はそこまでよくないですが母の父としてはEIは、1.9台と一般平均の2倍近い数字です。(平均が1としてその何倍賞金を稼いだかという指数がEI・アーニングインデックスです。)
メジロマックイーンの母父としての活躍馬は、オルフェーヴルを筆頭にゴールドシップ、ドリームジャーニーなどがいます。
どの馬も何となく不思議な感じで、読み切れないというイメージがありましたね。
そんな母の父を持つオルフェーヴルは、その母の父以上に不思議な強さを持っていると思います。
そろそろ、オルフェーヴルの母父という産駒も登場してくるでしょう。価格次第ですが少し目にとどめていただければと思います。

サンデーサイレンス・ディープインパクト・ハーツクライ・キングカメハメハ

リーディングTOP3クラスの種牡馬たちですからその産駒も多数います。
もちろん牝馬も一定割合でいますから繁殖に回る馬も多いです。
そのためよくお目にかかるのがこの4頭ですがオススメでしょうか?
答えを言うと悪いとは言えないがいいとも言えないが答えです。
どの種牡馬も母父としては平凡です。
大体勝率は25~30%前後、EIは、0.8~1程度です。
これは、大体平均値といえます。頭数が多いですから、良い馬も悪い馬も現れるので、平均に近づくのは当然なのですが、母の父だけは良い母父というのは勝率やEIはとびぬけてよくなることが多いのです。
なので、サンデーサイレンスやディープインパクトが母父ということで募集価格が上がる傾向にありますし、種牡馬の割に高いなと感じた場合はやはり母父からその値付けをされているのだと考えてもいいかと思います。
こういう産駒は危険ですね。
平凡な成績の母父なのにプレミアムが付くのであればそのプレミアム分はとり返せなくても普通といえます。なので、この4頭が母父の場合は値段に注意が必要です。

Share / Subscribe
Facebook Likes
Tweets
Hatena Bookmarks

フォロー・チャンネル登録よろしくお願いします

最近の投稿